2018年2月27日火曜日

80歳でゲームアプリを開発した「老女」

何気なく新聞を見ていたら「おやっ」と思う記事に目が行った。82歳の老女がゲームアプリを開発したという。
きっと大学を出た「りけじょ」に違いないと思ったのだが大間違いだった。
高校を卒業して大手銀行に就職。  62歳で退職後、在宅で母親の介護をしながらパソコンでオンラインチャットを始めたことをきっかけにパソコンに夢中になったのだとか。現在“リケジョ(理系女子)”ならぬ“リケ老(理系老人)”として、自宅でパソコン教室を開くなど、高齢者にパソコンやスマホなどを普及する活動も積極的に行っているという。




去年2017年6月には、米国アップル本社で開催されたWWDC(世界開発者会議)に、世界最高齢(82歳)の女性アプリ開発者として同社ティム・クックCEOに紹介されるなど、世界的に名の知れたシニアなのだ。12月には、自身の生き方、考え方を綴った書籍『明日のために、心にたくさん木を育てましょう』(ぴあ株式会社)を出版された。 




あるメディアのインタビューから(抜粋)
アプリ開発やエクセルアートなど、パソコンやスマートフォンを使いこなし、自らをリケジョ(理系女子)ならぬリケ老(理系老人)なんておっしゃっていますが、いつ頃から、そうなったのでしょうか。

■パソコンは、定年後の60歳から始めました。若い時から好奇心が旺盛で、まだ普及していなかったパソコンでしたが、ちょっと使ってみたいと思っていました。私、おしゃべりなので退職すると話し相手がいなくなるのが心配だったんです。でも、パソコンがあれば、パソコン通信で家にいても会話ができると聴いて、当時、決して安いものではなかったパソコンを衝動的に買ってしまいました(笑)。ただ、その高価な買い物で人生が変わったように思います。

■パソコンはすぐに使えたのでしょうか。
当時はパソコン教室もなかったですし、マニュアルのような本も出ていない状況でした。この頃は、まだインターネットも普及しておらず、電話回線でパソコン通信に接続する時代です。パソコンを回線に繋げるには外付けのモデムや接続ソフトが必要なことがわかって、後から買ってきたり、いろいろ試行錯誤して繋ぐことが出来ました。

■テデックス・トーキョーでの登壇の思い出はありますか。
私が銀行をやめる少し前に、スプレンディドシート(集計プログラム)、いまでいうエクセルのようなものの講習に、みんなで行きました。その講習の修了試験があったんですが、それに私だけ落第点を取って帰ってきたんです。

その話をテデックス・トーキョーでマイクロソフトの人に話したら、「それはよかったですよ」と言われ、どうしてですかと聴いてみたら、「エクセルで決算書なんて作れる人は世の中にいっぱいいますよ。エクセルでウチワを作る人なんて居ないから、それが良かったんです」と言われました。

だから、私が変わったんじゃなくて、世界の価値観が変わってきて、同じようなものをやるのはロボットさんの仕事。人間はロボットが出来ないことをやるわけですから、ロボットは、エクセルでウチワを作るという突拍子もないことを思いつけない(笑)

■これからシニアになる人たちは、SNSやインターネットを使って交流の場を広げることがおすすめですね。
そうだと思います。テデックス・トーキョー、アップルのWWDCの影響もあって、私のフェイスブックに国内、海外から友だち申請がたくさん来ました。もう、私のFaceBookは多言語化しています。

私宛の外国語メッセージがわからなくても、文章をコピーして翻訳サイトで訳してもらうので、なんとなく内容もわかります。「素晴らしい写真ですね」なんて言われてることがわかったら、「あれは3日前に友だちが撮ってくれたものです」と、スペイン語だって、ヒンドゥー語だって翻訳できます(笑)。

そんなことで、最近はあちこちから講演依頼がわんさかあるのだとか。


そしてこんな本も出版された。


私は55歳からパソコンを使い始めた。それから20年、何の進歩もない自分がいる。こんな活躍をしているおばあちゃんの話に触れて、俺も今からでも何かできることがあるのではないかと明るい光が差し込んできたように元気づけられた。

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