2020年11月7日土曜日

バブル時代の記憶(2)

平成3年、都市開発の先進事例調査という名目で横浜みなとみらい21プロジェクトの見学に出かけた。桜木町駅で降りて駅前に出たら、広々とした空間が広がっていた。左側に通路があり先端の向こう側にビルが半分ほどできていて、盛んに工事が行なわれていた。ビルはランドマークタワーだった。当時はそのビルが日本一の高さになるといわれていた。工事中のビルを通り過ぎると広大な空き地が海岸まで広がっていた。

海岸近くにも工事中のビルがあった。行き先の目的地である。日建設計という工事現場管理事務所に入って説明を聞いた。ビルは奇抜な形をしていた。ヨットをイメージした設計だという。コンチネンタルホテルだった。説明を聞いて工事現場に入った。工事中なのでホテルというイメージがなかった。建物は平面的に三角形をしており、その先端部分に案内された。先端の窓となるスペースから海が見えた。ここは浴室だという。入浴しながら海の風景が眺められるのだという。ここは何と1泊15万円に設定されていると説明された。
コンチネンタルホテル
そしてMM21のプロジェクトの全体像の説明を聞いた。あまりにも壮大な計画なので、駅から海までの開発が本当に実現するのか眉唾のように思えたのである。
桜木町駅前からの風景 当時は海まで何もない空き地
当時の通路には屋根はまだなかった
そういえばただ一つだけ、「国立ホール」が完成していた。
国立ホール(建物内部には入ったことはないが)
その十数年後の平成17年、再度ここを訪れる機会があった。そこは見違える場所に変貌していたのである。
広々とした道路には車が行き交い、地下鉄駅も設けられ高層ビル群が偉容を誇っていた。
バブルやリーマンショックを乗り越え、見事にプロジェクトが完成していた。涙が出るくらい感動したのであった。

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