2021年6月11日金曜日

船隠しの地理に精通した協力者は誰か

昨日(10日)、北朝鮮による拉致問題の調査や、家族などの支援活動に取り組む特定失踪者問題調査会の荒木和博代表が、石川県能登町の現場などを訪れたという。44年前の昭和52年(1977年)9月、東京・三鷹市の警備員・久米裕さん(当時52)が北朝鮮の工作船に乗せられ拉致された事件である。荒木代表は、「現地の事が詳しい人間がいなければ、絶対にこんな場所を選ぶはずがない。そういう人間がいて、選んでここへ連れてきた」と。

遠島山(城山)公園と船隠し
場所は宇出津港と城山公園の裏側。通称「船隠し」と呼ばれる場所である。城山公園と国民宿舎を結ぶ人道橋がこの谷間に架かっている。ここへは昭和37年頃行ったことがある。よほど地理に詳しくないとこんな場所に連れてくるはずがない。犯人は宇出津付近に長年住んでいたか、土地勘がある人間の協力があったものと考えられる。

3Dで見ると人との接触は全くない場所である
北朝鮮の船は右端の田ノ浦に繋がる羽根海岸に錨を降ろし、小舟で船隠しに入ったと想定される。この羽根海岸も岩礁が続いており、若い頃は海水浴やタコを捕りに行ったこともある。

現地視察した荒木和博代表

新型コロナウイルスの影響で、集会など人を集めた活動が困難になる中、去年11月から動画配信を始めたという。「何かしなければならないと考え始めたのがYouTube。(宇出津事件は)象徴的でもあるし、ここで分かったことが他の事件についても類推するかなり重要な手がかりになる」と話した。

「1970年代というのは男女の失踪が多いところで…」宇出津事件の4年前には柴垣海岸で当時21歳だった東京都出身の遠山文子さんが男性とともに消息を絶った場所だという。
この後、拉致被害者家族会の寺越昭男さん、内田美津夫さんとともに遠山さんの失踪問題や寺越事件について議論を交わしました。

荒木和博代表:「5人の拉致被害者が帰ってからもう19年になりますから、今の20歳くらいの人は知らないわけですよね。実感としてYouTubeをすることで広がっていけばと思っています」

柴垣海岸の拉致事件は不覚にも今日まで知らなかった。冷や汗3斗と言うところだ。

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