旧柳田村に猿鬼伝説というものがある。柳田村に隣接して神野村という所があった。その地域に神和住という地名がある。猿鬼伝説はこの地名から物語が始まる。
猿鬼という凶暴な怪物が村人を襲って喰ったり、若い女をさらったりして困り果てていた。その噂が広がってついに出雲大社に神々が集まり、気多大明神を大将に神軍が発せられた。神々は苦戦を強いられながらも大幡神杉姫がお告げを聞き、みごと退治したという伝説なのだが、面白いのはこれにまつわる近辺の地名なのだ。
神軍が能登に押し寄せてきて一服されたところが旧神野村の「神和住」、神がお休みになったところから「かみやすみ」なのだろう。猿鬼を追い込んで矢を射たところ見事眼を貫き「当目」、傷を負った猿鬼の血で川が血で染まり「黒川」になったという。
子供がこんな話を聞けば地名も残っているので100%本当の話だと信じてしまう。
そんなこんなで昭和63年、猿鬼歩こう走ろう健康大会が開催され今年で33回目だという。
去年の資料 |
大会模様 |
その準備も大変である。
コースは厳密な計測により実施される |
住民8人が、なたやのこぎりで加工した竹を針金で結び付け、長さ約2メートルの骨組みを作った。後日、婦人会員らが衣服や胴体など部品を組み合わせる。
大会は、柳田運動公園を発着点とするコースで、3キロからハーフマラソンまで7種目を実施する。農村風景が広がるコース沿道には、住民が手作りしたかかしが並べられ、参加者を励ます。
カカシがランナーを励ますことだろう |
数年前、連休に実家に行く途中、沢山のカカシが立っていたのだが、これが猿鬼健康大会の一環で立てられているとは知らなかった。カカシの応援団、中々の趣向だ。
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