2024年4月2日火曜日

道の駅に寝泊まりして千枚田復旧を決意した人

道の駅に寝泊まりしながら、地震被害を受けた千枚田の復旧作業をする人がいることを知った。道の駅の一角に段ボールで作ったベッドで寝泊まりするのだという。

千枚田の横にある道の駅
ここで段ボールベッドを作り寝泊まりしながら復旧作業

地震で妻と息子を亡くした70代の男性は、避難先の金沢から3月末に地元の輪島市に戻り、地震で大きな被害を受けた観光名所「白米千枚田」の復旧作業を進めていきたいという。
男性は「亡くなった妻と息子のためにも家族にとって大切な場所だった千枚田を必ず復活させたい」という。

千枚田復旧作業をしている出口さん

輪島市の出口彌祐さん(77)は、地震による土砂崩れで自宅が押しつぶされ、妻の正子さん(74)と長男の博文さん(49)が亡くなった。
地震のあと、出口さんは金沢市内に避難していたが、3月末に輪島市内に新たにアパートを借りて、戻ってきた。

出口さんは、日本海をのぞむ斜面におよそ1000枚の田んぼが階段状に並び、国の名勝に指定されている「白米千枚田」の米作りを管理する団体のメンバーの1人で、定年退職後10年以上にわたって、妻の正子さんとともに千枚田の景観を守る活動に取り組むとともに、近くの道の駅でレストランや売店の運営に携わってきた。
千枚田は、今回の地震で地面に亀裂が生じたり用水路が損傷したりするなど大きな被害が確認されている。


出口さんは「私たち家族にとって千枚田は生きがいで、妻と息子が見てくれていると思うと元気も出ます。桜の花も咲き、春は田植えに向けてやらなければいけないことがたくさんあります。必ず復活させて、千枚田のすばらしい景色をまたみなさんに見ていただきたいです。妻と息子の思いも背負って頑張ろうと思います」と話している。

家が全壊し途方に暮れる人が多い中、奥さんと息子さんの思いを果たそうと頑張っておられる姿を見ると、毎日ノホホンと過ごしている自分が恥ずかしく思う。

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