2017年2月11日土曜日

6年前の悪夢「32時間のバスツアー」

島根・鳥取地方が昨夜からの大雪で交通マヒが発生している。
富山や福井はいつもの冬のように積雪しているが、金沢はどういう訳か近年積雪量が端的に少なくなった。そしてどういう訳か北陸地方を凌ぐ積雪が山陰地方に毎年続くようになった。
こんなニュースを聞くと6年前のバスツアーが眼に浮かぶ。

平成22年12月31日朝8時、金沢駅西から出雲大社・厳島神社・金比羅山の3神社初詣バスツアーのバスに乗り込んだ。
米原まで順調に走行し、名神に入って間もなく雪が降り出した。ところが草津IC手前で1cmほどの雪が凍結したため通行止めとなった。3車線が延々と車の列で埋め尽くされた。
草津SAで積み込み予定の弁当もなく午後6時過ぎとなった。
女房に「降りてサービスエリアのレストランまで歩こう」と云って車の間をすり抜けながら2kmほど歩いた。レストランは閑散としていた。そのうち備え付けのTVが紅白歌合戦を始めた。それが終わる頃、ようやく通行止めが解除となりバスがSAに到着し再び乗車。吹田から中国自動車道に入り岡山県内のICから日本海側に向け一般道を走行した。峠越えで雪が強く降り始め積雪が20cmとなってバスはのろのろ運転となった。日本海側の国道に出た頃には年が明けた。

海岸沿いに30分ほど走行していたところ、道路中央に交通誘導員が立ちストップの合図をした。
「この先、積雪が多く1000台の車が止まっているので、自衛隊に救援を依頼している。缶詰状態になるので直ぐ引き返せ」と指示された。松江のホテル宿泊を断念しUターンしたが、乗客から不満の声が上がった。「とりあえず鳥取市に向かいます」と流浪の旅となって、国道を目的地の反対方向に逆走。1月1日午前8時過ぎ鳥取市内に到着した。

鳥取市内の積雪状況
市内を過ぎ再び峠越えすることになった。
山陽方面に向け峠越えすることに
電線が垂れ込み、樹木が道を塞ぐ
ガス欠のため給油
バス乗務員二人が悪戦苦闘の末、ようやく峠を脱して中国自動車道に出ることができた。
そして福山市のホテルに午後4時到着。バス乗車時間が何と32時間、悪夢からようやく解放された。
翌日、出雲大社・厳島神社の初詣を省略して尾道からしまなみ海道を経由して金比羅山に向かった。
後日、ツアー企画会社から宿泊料金の返還があった。
鳥取地方大雪のニュースから悪夢の記憶が蘇った。



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