宇出津地区で、江戸時代から続くとされる「あばれ祭」は、「キリコ」がまちを練り歩き、燃えさかる大たいまつの周りを乱舞する。
ところが、地震の影響で、道路やみこしの出発点となる鳥居などが壊れ、安全管理や費用面の問題から開催が危ぶまれていた。
こうした中、地元住民でつくる祭の協議会が議論した結果、「祭の開催が町の復興につながる」という意見が多く、ことしも開催することを決めたという。
地震なんかで中止するわけにはいかん!という意気込みが伝わってきた。
住民の費用負担を抑えるため、たいまつの材料となる木の枝を山から運び出す作業はボランティアが担うことになり、3日朝は120人あまりが旧柳田村の山に入り、県の木に指定されている「能登ヒバ」のアテの枝を順番に手渡しで運んだ。
運んだ枝の束は、燃えやすくなるよう1か月ほど乾燥させたあと、高さ7メートルにもなる大たいまつなどを作るのに使う。
祭の準備を指揮する時長大和さん(41)は「自分たちの町、祭りなので、できることはやろうと思いました。開催には賛否あると思いますが、あばれ祭が地元の活力になってくれれば」と話していた。宇出津出身者はお盆に帰らなくても祭りには帰るという。
ことしの「あばれ祭」は、7月5日と6日に開かれる。悲嘆にくれる地震を乗り越えるに違
いない。
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