16日未明の神事「鵜様」は七尾で捕獲できなかったため、「道中」の出発は延期され、神事はピンチに陥った。温暖化の影響もあるという。ここ10年では「5勝5敗」の成績となっている。この「鵜様」は、七尾市鵜浦町の観音岬、通称「鵜捕崖」で小西家に代々受け継がれた一子相伝の技法で捕えられた「鵜」で、鵜浦地区の21人の鵜捕部からその年の当番である3人が3日がかりで羽咋市の気多大社へ奉納する。これを鵜様道中と言う。
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捕獲した鵜はこのかごに入れられる筈だったが・・・ |
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本来は2泊3日の行程で「鵜様道中」として気多大社まで送られる |
国重要無形民俗文化財「鵜祭(うまつり)」で、翌年の吉凶を占うウミウ「鵜様」の捕獲が難航した。8日に七尾市鵜浦(うのうら)町の断崖で作業が始まったが、「鵜様道中」が出発予定だった12日までに捕まえることができなかった。鵜様は過去10年で5回しか捕まっていない。温暖化による海流の変化などが生息環境に影響しているとの指摘があり、伝統行事の継承に取り組む関係者を悩ませている。
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本年の神事はとりやめに |
本当なら、籠に入れられた鵜を神前で放し、案上にとまるとすぐに取り押さえ、神社前の海岸に運んで真っ暗な空に放ち、神前で案上にとまるまでの鵜の動きによって古老が来るべき年の豊凶を占う。
それにしても、営々とこの神事が何百年と受け継がれ、現在まで古式にのっとり繰り広げられてきた。来年あたりに見学したいと思うのだが、午前3時となれば躊躇せざるを得ないか。
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