昭和41年8月上旬、先輩から木曽駒に登らないかと誘いがあったので、2900m級の本格的な登山にチャレンジすることにした。
当時は伊那谷から千畳敷までのロープウエイはなかったし、中津川からは当然木曽谷側からの登山であった。
早朝中津川駅から列車に乗り、木曽福島駅前からバスに乗り継ぎ、30分ほど乗車して登山道入り口に到着した。そこから登山を開始し、樹林を抜けると尾根に出て素晴らしいパノラマが広がり、御嶽山や乗鞍岳が一望できた。しばし素晴らしい景色を堪能し感動した。
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中央アルプス(太平洋側からの眺め) |
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♪♪木曽の御嶽さんはなんじゃらほい |
木曽駒が近づいてきたころ、澄み切った青空に雲が出てきて今にも雨が降りそうな天候に変わった。
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木曽駒頂上に立つ |
眺望絶佳を期待していたが、あいにくの雲と霧に遮られて視界は残念ながら不良であった。
そこを後にして宝剣岳を目指した。
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千畳敷カールと宝剣岳 |
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後方に宝剣岳、足下は千畳敷カールの奈落の底に続く |
宝剣岳は木曽駒より標高は若干低いが登山道は険しく、遭難が発生する場所として有名である。
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宝剣岳の頂上は定員1名のきわめて狭いスペース |
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絶景かな!と言いたかったが |
頂上はスリル満点、転落すると300m下まで一気に落下することになる。
暫く休憩して帰路につくことにした。下山ルートは上松を目指すことにした。登山は息せき切って難儀するが、下山もまた大変である。登山の疲労が膝に溜まって踏ん張りが利かなくなって下り坂が苦痛になる。休憩したいが最終バスがなくなるとこれまた面倒なことになるので耐えに耐えた。
下山の辛い思いを味わって登山はもうしないと思ったものだが、後に富士山、立山縦走、白山に登山することになる。
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