発足にあたり技術関係の課が次のように設置された。
◆調査課
・本社との連絡調整(予決算関係等)
・設計・積算・施工の技術管理
◆線増第1課
・安芸トンネル(L=13,050m)、三原以西~府中トンネルまで
◆線増第2課
・岡山県境~福山、三原(尾道、三原、竹原トンネル等)
・太田川放水路~山口県境(己斐、五日市、廿日市、大野、大竹トンネル等)
◆停車場課
・尾道、福山、広島駅、広島車両基地
◆建築課
・尾道、福山、三原、広島駅等の上屋、職員アパートの建設、現場事務所の設置
事務系では、総務・用地の2課が設置された。
私の配属先は線増2課であったが、1年後、太田川放水路~山口県境関係業務は線増3課に分離された。
着任当日、退庁定刻後に職員宿泊所で課の顔合わせ会をやるということになった。アパートに引っ越し荷物が開梱されない状態にあるので、出席しないと申告したがまだうら若い課長が「それはならぬ」と一蹴した。
線増2課顔合わせ会 |
アパートでは女房が荷物の山にうずもれ帰りを待っているというのに! |
翌日、係長会議が行われ幹部から当面の業務が明示された。本社建設局の指示で、概算工事費を算出せよというものであった。
まだ設計も決まっていないのに期限は2週間しか与えられなかった。
概算工事単価は新大阪~岡山間の工事契約単価を参考に、その単価が一覧表に示されていた。
最初の仕事は縮尺1/2,500の平面図に線路計画中心線を記入することから始まった。
線路計画中心線はまだ決定しておらず、山案、海案、中案の3ルート各々の工事費を算出しなければならなかった。
平面図に中心線が記入されて、その中心線の標高を図面から読み取り、線路縦断面図(縦1/400、横1/2,500)を作成した。それに線路施工基面高を記入すると、トンネル、橋梁、土工の区間延長が判断できることになる。後日、線路中心線が確定しトンネルや橋りょうの最終設計成果物と比較すると、かなり精度の高い概略設計であったことがわかった。
山陽新幹線のトンネル断面図 |
「ねえ、ちょっと遊んで行かない?」と。無視して通ったとき、背後から「ケチ」と罵られた。
広島国体が開催されるまで、戦後の状態が続いていた。
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