その結果、どこにも行きたくないという人ばかりだったという記事に接した。
やがて降積雪の季節を迎えるが、となると住民は缶詰状態となる。それでも移住する気持ちはさらさらないのだという。知らない場所より住み慣れた場所がいいということだろう。
能登半島地震に続く9月の記録的豪雨で大きな被害を受けた珠洲市の大谷地区で11月初旬、市が2次避難の希望者を募ったところ、申し出た住民がいなかったことが分かったという。冬が迫り積雪による孤立も心配されるが、住民らは故郷への思いや度重なる避難の負担などから、残る決断をした。
日本海沿いの同市大谷町では海からの冷たい風が吹き始めた11月上旬、70代と80代の女性が談笑しながら散歩していた。2人が歩く道の脇には、相次ぐ災害で崩れたのり面の土砂が堆積している。いまだに水道管からの給水はなく、避難所となっている大谷小中学校には給水タンクや仮設トイレが並ぶ。2人はともに同校で暮らしている。70代女性は「周りには自衛隊の風呂も洗濯する所もある。それなら生まれ育ったところがいいに決まってる」と2次避難を否定した。
校庭の左側にある仮設住宅は、10月に入居開始予定だったが、豪雨で合併浄化槽に土砂が流れ込み、約2カ月遅れる見込み。同校の避難所で暮らす女性(84)は、地震で稲沢市に避難していたが、仮設入居のめどがたったと聞き、8月に戻って来た。「便利だったのでずっといるなら良かったけど、また動くのは大変」と再度の2次避難ではなく、仮設への入居を待ち続ける。
やがて降積雪の季節を迎えるが、となると住民は缶詰状態となる。それでも移住する気持ちはさらさらないのだという。知らない場所より住み慣れた場所がいいということだろう。
自分がそんな立場になったらどうするか。難しい判断だ。
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