2024年6月22日土曜日

困難を乗り越え「やると決めた」あばれ祭

宇出津のあばれ祭だが、去年は36の町内会がそれぞれ、キリコを出し住民たちが担いで町なかを練り歩いた。しかし、1月1日の地震で被害を受け、開催をどうするか運営委員会が町内会を対象に参加の意向を尋ねたところ、期限の20日までに36の町内会のうち4つの町内会が「参加しない」と回答したという。

能登高校書道部が運営委員会から依頼され作成した

宇出津地区の町内会のうち、仙人町は、キリコを動かすのに必要な40人ほどの担ぎ手を確保できないなどとして祭りへの参加を断念したという。
例年は、進学や就職で町を出た若者などが祭りにあわせて友人などを連れて帰省し、キリコの担ぎ手になっているが、今年は多くの住宅が被災し、代わりとなる宿泊場所もないことなどから帰省する人は少なくなる見込みだ。

町内会の室谷幸雄会長は「地元にいる以上、祭りに参加したいというのは本当にみんな同じ思いですが、キリコを出したくても出せないからどうしようもありません。苦渋の決断です」と話したという。
一方、新村本町の町内会は「被災地を元気づけたい」という一部の声を受けて祭りへの参加を決めたが、本番に向けて不安を抱えているという。
町内会によると宿泊場所が不足する中、担ぎ手となる若者たちが例年のように戻ってきてくれるかや、でこぼこになった道路を大きく重いキリコを担いで安全に練り歩けるかなど課題があるという。
町内会の寺下幸弘会長は「道も危ないところがあるし、担ぎ手が確保できるのかもまだ読めない。ハードルはいくつもあります。ただ、ここまで来たのでなんとか成功させたいです」と話していた。

宇出津人の気質からして、あばれ祭は盛大に開催されるだろう。頑張りを期待したい。

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